一般税務Vol.34 ICTの活用に伴う申告 ―個人編―
ICTの活用に伴う申告 ―個人編―
一般税務Vol.34
皆様、こんにちは。
前回、法人の確定申告が電子化となる話をしましたが、個人についても新たに導入されたことがあります、
個人では、スマートフォンから確定申告書を提出することが出来ることとなりました。
今回のSUレターは、そのようなICTの利用した申告方法の個人編です。
スマートフォンでの確定申告
2019年1月から、スマートフォンを使っての確定申告が出来るようになります。
パソコンで作成する確定申告作成コーナーと同様に、住所などあまり変化しない項目などを作成したデータの保存もできます。
過去に作成した申告書もPDFで保管出来るようになります。
平成30年分は、年末調整を行った給与所得者のうち、
医療費控除やふるさと納税など年末調整で考慮しきれなかった控除を利用する方向けとなっております。
個人での電子申告の方法
申告方法としては、従来通りの「マイナンバーカード&カードリーダー」方式の他に、
2019年1月から「ID&パスワード」方式も追加となりました。
従来の方法である「マイナンバーカード&カードリーダー」方式では、
①マイナンバーカードを発行して、②電気量販店等でカードリーダーを購入する必要がありました。
また、カードリーダーを利用するには③パソコンが必須となっていました。
その点、「ID&パスワード」方式は①マイナンバーカード、②カードリーダー及び③パソコンが不要です。
その代わり、税務署でID及びパスワードを発行する必要があります。
そのID及びパスワードとスマートフォンを利用して電子申告を行います。
スマートフォンを使用されている場合には、確定申告のために新しくモノを購入する必要がなくなります。
ID及びパスワードの発行方法とは
ID及びパスワードは税務署で職員による本人確認を行った上で発行されます。
当然電子申告する前に取得する必要がありますが、確定申告会場でも発行できるようです。
税務署が遠い場合でも、確定申告会場が駅などの利用しやすい場所に設置されることになりますので、
さほど取得は難しくなさそうです。
納付方法の追加
電子申告した場合には、QRコードを利用して特定のコンビニでの納税が可能となります。
従来、コンビニで納税するには<税務署で発行されるQRコード付きの納付書>が必要であり、税務署に取りに行く必要がありました。
しかし、簡便化され、個人が自宅のプリンターでQRコード付納付書を印刷し、
それを使ってコンビニで納税が出来るようになり、税務署へ取りに行く必要がなくなりました。
これは2019年1月4日以降の納付から利用開始されます。
これで、自分の予定や都合に合わせ、申告から納税までが出来るようになります。
利用できるコンビニは、ローソン(Loppi端末設置店)及びファミリーマート(Famiポート設置店)となっています。
電子申告した方が対象となっていますので、書面で提出した場合には利用出来ないので、注意して下さい。
添付書類について
スマートフォンでのe-taxでも源泉徴収票などの添付書類は不要で、
申告書の控えもPDFファイルのデータ形式で保管することが出来ます。
作成から納付、保管までの一連の流れが印刷や手書きでの記入がなく、
インターネット上で完結するためインターネットに慣れている方は申告や保管しすくなりそうですね。