一般税務Vol.25 iDeCoって何??
iDeCoって何??
一般税務Vol.25
こんにちは、SUパートナーズ税理士法人の江原です。
オリンピックが近づいてきて個人の景気も少しずつ良くなっている中、節税に興味があるという話をお聞きします。
そのようなとき、保険の話はよく聞くと思いますが、少し前に話題となったiDeCoについてどんな制度だろう?と気になっていました。
そもそもiDeCoって何?
加入者が毎月一定金額を積み立てて、定期預金、保険、投資信託といった金融商品に自ら運用して、
自分で将来の年金を作る制度の一つです。
毎月5,000円から始めることが出来て、職業ごとに掛け金の上限が決められています。
メリットは何?
1.積立として拠出した掛け金が全て所得控除の対象!
生命保険料控除と違い控除額に上限がなく、支払った掛け金全てが控除の対象となるので、
その支払い分に応じて所得税と住民税の節税になります。
2.運用で生じた益が非課税!
定期預金や投資信託で得た運用益は、通常なら利子所得や配当所得等で所得税と住民税が課税されます。
しかし、iDeCoの運用で得たこれらの利益は非課税になります。
iDeCoの運用で得た利益が税金で減ることなく、更に投資に回すことが出来ます。
3.受け取る時は公的年金等や退職所得として課税!
お金の受け取り方法が、年金として受け取る場合と一時金で受け取る場合とが選択出来ます。
年金で受け取る場合には、公的年金等として課税され、
支払われる金額から公的年金等控除額を控除した金額が課税の対象となります。
一時金として退職所得となった場合は、
加入期間をベースとして計算された退職所得控除額を控除した利益の半分しか課税されませんので、
かなり節税になります。
デメリットは?
1.基本的に60歳まで引き出せない。
将来の年金を作っているので、引出しは基本的には60歳からになります。
途中で辞めたいと思ってもそれまでに支出した掛け金は引き出すことが出来ません。
また、加入期間が短いほど、引き出せる年齢が遅くなります。
ただ、掛け金拠出の休止、再開はいつでも出来ます。
2.口座管理料がかかる
iDeCoへ支出した掛け金の口座管理料が年間で6,000円程度発生します。
ただ、メリットの所得控除による所得税と住民税の減額金額の方が大きいので、大きなデメリットではありません。
3.掛け金の変更は年1回だけ
毎月支出する掛け金の拠出の変更は年1回だけです。
年間の支払いをしっかり考えないといけません。
最後に
早めに始めると掛け金の拠出が多くなりその分税金が安くなり、運用益も早く積み上がって将来の年金も増えそうですね。
定期的に支払っていくことで効果が大きくなるので、無理なくしっかり設計する必要がありそうです。
また、受け取り方も勤めている会社から退職金が出た年に、
iDeCoから一時金で取得すると合算されて税金が計算されるので、最後まで考えて利用する必要がありそうですね。